米識者やMLB解説者・井口氏が語る大谷翔平が本塁打を量産できる秘訣とは?アストロズとの3連戦を振り返る【海外の反応】

米識者やMLB解説者・井口氏が語る大谷翔平が本塁打を量産できる秘訣とは?アストロズとの3連戦を振り返る【海外の反応】

https://www.youtube.com/watch?v=xwd8HVDIwus

大谷選手が2日連続でやってくれました!!!

同地区のライバルであるアストロズ戦に「2番DH」で先発出場した大谷選手。
9回表に4点を奪われて逆転を許したエンゼルスは、2点を追う9回ウラの第5打席。アストロズのフィル・メイソン投手が放った145キロ直球をはじき返すと、打球はセンター方向へ。そのままスタンドへと吸い込まれていきました。

少し差し込まれたようにも見えましたが、打球速度は105・4マイル(約169・6キロ)、飛距離は411フィート(約125・3メートル)だったとのこと。スタジアムは騒然となったのち、大歓声に包まれていました。

米データ分析会社『Codify Baseball』の公式Twitterは大谷選手の本塁打を受けて次のように反応しました。
「ショウヘイ・オオタニは34本塁打でアメリカン・リーグの本塁打争いをリードしており、その差は現在7本だ!」

これで、大谷選手は2戦連発となる34号ホームラン。
ア・リーグ本塁打王争いでは、また一歩リードを広げる形となりました。

また、エンゼルス戦の実況アナウンサーを11年務め、現在は放送業から引退しているビクター・ロハス氏も自身のTwitterで次のように反応し、大谷選手の豪快な一発を称えました。
「この球を打ち砕いてセンターにホームランを打てる選手はそうそういない。
 彼が野球の“ショー”ピースであることに疑いの余地はない!」

しかしながら、9回ウラの反撃も及ばず、何とも悔しい逆転負け。
大谷選手の一打も虚しく、惜しい敗戦となってしまいました。

ということで、今回の動画では、今日を含めたアストロズとの3連戦での大谷選手の活躍を振り返りつつ、「大谷選手の打撃好調の理由」にも迫っていきたいと思います。打率3割をキープしながら、既に34本の本塁打を放っている今季の大谷選手には、どんな秘訣があるのでしょうか。解説者のコメントを交えながら紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください。

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それではさっそく参りましょう。

◆大谷の打撃が脅威となっている理由とは?

さて、ここまで34本の本塁打を放ち、勢いが止まらない大谷選手。
ア・リーグのホームランランキングでは、2位のホワイトソックス、ルイス・ロベルト選手の27本を7本も上回り、首位を独走しています。

また、3割越えの打率で叩き出した107安打、73打点は、リーグ2位タイ。長打率は驚異の6割6分5厘でリーグ1位となっています。

2021年までエンゼルスの中継レポーターを務めたホセ・モタ氏は、大谷選手の打撃成績についてこのようにコメントしていました。

「ショウヘイが何本ホームランを打てるか聞かれる度に『60本以上』と答えています。彼は特別な人間です。というか人間じゃない、マシンだ」

ホセ氏は、大谷選手が毎シーズンレベルアップを重ねていると話し、変化球への対応力が向上したことを打撃成績向上の理由に挙げています。もちろん2023シーズンのMVPだろうと太鼓判を押していました。

他にも、米メディア『The Athletic』などに寄稿するブレント・マグワイア記者は、大谷選手のバッティングのすさまじさをこのように表現していました。

「今シーズン、大谷翔平の全方向におけるパワーは異常だ。オオタニはオポジット(反対方向)フィールド/ストレートHRを14本記録。平均距離425フィートを記録し、メジャートップとなっている」
大谷選手の驚異的な広角打法と、それを可能にする規格外のパワーに、マグワイア記者も驚くほかなかったようですね。

さらに、野球評論家の井口資仁氏は、大谷選手の打撃成績について、このように分析していました。

「これまでも本塁打王争いを演じてきたように、そもそも長打力、パワーという資質は備えている打者です。今年はさらにパワーアップしている臨んでいますが、それ以上に高打率=打率3割を目指していきたいという取り組みが、結果としていい方向に働いているように思えます」

また、井口氏は大谷選手のバッティングフォームの変化を詳しく分析していました。

「今、彼が取り組んでいるのは、打率3割を目指す中でどうやってホームランを打つかというチャレンジ。打撃練習の映像を見ると、昨季までは一度バットを振り上げるように引いてから振り下ろしていたのが、今年はバットを肩の上に乗せて、その位置から最短距離でポンッと出すイメージがあるようです。もちろん、実際に試合中の打席ではバットは少し遠回りしますが、ボールを上から叩くイメージで練習をしているように見えるので、しっかりいい形でコンタクトできているのでしょう。なおかつ、左肘が体の中に入るように見えるくらい、しっかりたたんだスイングをするので、ボールの内側から追い込めている。だから、センター方向への打球が増えています」

井口氏によると、4月頃はホームランを狙う気持ちが先走っていたのか、強引に降りに行く場面が目立っていたという大谷選手のバッティング。しかし、各投手の配球をひと通り経験した5月下旬ごろから、変化が見えたのだといいます。

「今季序盤に放ったアーチは、そのほとんどが変化球を捉えたものでした。どちらかというと変化球のタイミングで待ちながらフォーシームの甘い球をファウルとし、変化球をホームランにする感じだったのが、ホワイトソックスとの3連戦からはフォーシームのタイミングで入って甘い球を逃さずに捉え、変化球にも対応できている。フォーシームを本塁打にできるようになってからは、反対に対戦投手が変化球を投げるしかなくなり、その変化球も捉えている状況です」

変化球と速球の両方に対応できるバッティングを実践することで、どんな球でもホームランにすることができるようになっているのです!さすが大谷選手ですね。相手の傾向を理解し、反省を活かす、その修正力には脱帽せざるを得ません。結果、打率、本塁打数ともに向上しているというわけですね。

井口氏はこのようにも話し、相手投手に同情していました。

「正直なところ、今、対戦投手はみんな投げる球がない状態でしょう。打ち取ったり空振りを狙えるのは、インハイのカットボールか、外に落ちるシンカーやチェンジアップくらい」

相手投手にとって本当にやっかいな打者であることがよくわかります。
そんな中、相手チームにとって脅威だからこそ、生まれる懸念点があります。
アストロズ戦でも顕著にあらわれましたね。そう、四球や敬遠策で勝負を避けられてしまうことが増えるのです。

現在、大谷選手の四球数は、リーグで6番目に多い50個。強打者のトラウト選手が離脱していることで、さらに勝負を避けられる場面は増えてくるでしょう。
井口氏はこのようにコメントしています。

「当然これからは四球が増えてきますし、厳しいところを攻められるようになる。そこをどれだけ追いかけないか。本塁打数を伸ばす方にシフトして、ゾーンいっぱいギリギリのところを追いかけるようになると、自分の打撃の形ではなく相手の思うツボになるので、今のアプローチを崩さずにいってほしいと思います」

勝負を避けられるのは強打者の宿命です。その中で、大谷選手には今の「打率3割を目指す」方向性を貫いて、自分らしく、そして粘り強く戦って欲しいですね。

さらに、エンゼルス打線がレベルアップすることも大きな後押しになるでしょう。
直近では、3Aで23本塁打を打ったという期待の新人、トレイ・キャベッジ選手がメジャーに上がってきました。
今日のアストロズ戦ではメジャー初スタメンも勝ち取り、3打数3安打2打点の活躍を見せてくれています。
ここから、チームメイトの活躍が、大谷選手の背中を押してくれることを期待したいですね。

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